REDさん作

ヘルキャット ジオラマ

1:72scale

使用キット : ヘルキャット

 

 

■□■ 制作者REDさんコメント ■□■

◆ 作品の主役となるヘルキャットをまず製作しました。

パーツ同士の合せ目は瞬間接着剤で消した後、各パーツのパーティングラインをヤスリで削り落としました。

その後はどんなポージングで固定させるかの試行錯誤!

まずはゼンマイを取り除き、胴体をエッチングノコで3分割させて各胴体を真鍮線でつなぎ、ぐったりした感じを出すために体を曲げられるようにしました。

塗装は『ヘルキャットノワール』と同カラーで仕上げたんですけど・・・まさかここまで分からなくなるとは^^;

塗装後はコピックモデラーを使って軽いウェザリングを行い、ヘルキャットを乗せたジオラマの上から水で溶いた石膏を流し込みました。

次にヘルキャットにかかった石膏とともに、エアブラシを使ってタミヤのアクリル塗料で塗装を行い、ジオラマとともにつや消しトップコート。

最後はエナメル塗料やコピックを使ってウェザリングを行い完成です!

◆ 作品に使ったベースはダイソーの2枚入り木製タイル(壁に貼るやつです)を使いました。

ジオラマ左下のヘルメットを持った人はFUJIMI製の1/72スケールの人形で、今回のような固定ジオラマを作るときに大変重宝します!

◆ 特別深く考えたストーリーなんかはありませんが、 ”過去に撃破された愛機のお墓参りに来た”というようなシーンをイメージして作りました。

 

〜主催者かすかびーとコメント〜

REDさんのブログでこのヘルキャットの制作記をリアルタイムで読ませて頂いていたのですが

最初ヘルキャット単体未塗装の状態を見たとき「なんてカワイイポージング!」と思わずニンマリしてしまったのですよ。

それがジオラマとして完成してみたらどうでしょう…哀愁漂う芸術作品に仕上がっているではないですか...

このジオラマにはパイロットの感情や想い出、そしてヘルキャットの魂すら見えてきそうなほど臨場感に溢れています。

私は「REDさんといえばカラフルなパステル調のゾイドを得意とするモデラー」と勝手に思い込んでいたのですが

このようなウェザリング作品も難なくこなしてしまうスキルをお持ちであることに感服しました。

 

さて前置きが長くなってしまいましたが(前置きだったんかいっ)本題であるウェザリングについてコメントさせて頂きます。

もう誰しもが一見してその技術の高さをうかがえるでしょうから「こんなトコが良いです!」というコメントはナンセンスかもしれませんが...

ボディーは重量感のあるダークなカラーリング、そこにチッピング(剥げチョロ)を施すことによって酷使された金属を表現されています。

確かこのチッピングはガンダムマーカーで行ったのでしたっけ?言われて見れば部分的に拡大して見ると少しオーバースケールに感じる部分もありますが

全体的な雰囲気はバッチリ出ていると思います。むしろガンダムマーカーでココまで自然な剥げを表現できることは尋常ではないかもしれません^^;

また意図的に表面にデコボコを作り鉄板の破損に見立てているあたりも抜かりありませんね。

欲を言えば、ここまで風化が進んでいる情景であれば(酸化しづらい金属と想定して)チッピングのシルバーももっと彩度を落として黒ずんだシルバーに

または(酸化しやすい金属ならば)ゴッテゴテに錆が固まったようなブラウンなどを使用したほうが、あたかも何年も昔の擦り傷であるという表現をできたかもしれません。

それから工作面では胴体を分割して真鍮線で固定する凝りようも凄いのですが、私が注目したのは覗き込まなければ気付かれないような箇所の細かいディティールです。

破損した前足の関節部や尻尾の破断面などにアブソーバーまたは金属生物の繊維みたいなもがチラ見できる演出がニクイです。

モデリングはこのようなチラリズムがそそるのです!

REDさんの作品にはとても感動しました。ご投稿頂き有難う御座いました^^

 

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